ユーザー車検に落ちたら:排出ガス編

ユーザー車検でNGが出ると不安ですよね。事前の点検は当然ですが、目に見えない排出ガス(排気ガス・排ガス)検査は事前に手を打つことも難しいですからね…。

と、いうわけで、車検時に排出ガスで落ちた場合の対策方法をまとめます!

排出ガスは、年代によって対策方法が異なるため、年代別にまとめます。

まずはテスター屋さんにGO!

車検場の近くには、多くの場合「〇〇テスター」などのテスター屋さんがあります。
テスター屋さんでは車検と同じ機器がそろっており、事前にOK/NGの確認や、調整が出来るところもあります。車検で落ちた場合はまず相談してみるのが良いでしょう。近くになければカー用品店やディーラーでも見てくれるとは思います。

ガソリン車の対策

排出ガス検査では、CO/HCの濃度の計測を行います。
CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)は主に未燃焼ガスがあったり空燃比が濃い場合に排出されます。

ココ30年くらいの車両は、自動で燃料量の補正が行われるため、検査で落ちた場合は何らかの異常があると思って良いです。

エンジン・触媒を温める

まず実施すべきは、エンジンと触媒をよく温める事です。

エンジンが冷えている場合、始動直後などはエンジン始動や暖気促進のために燃料が濃いことが多いです。また、三元触媒は、エンジンから排出される有毒ガス[CO、CH、NOx]を無害なガス[CO2、H2O、N2]に変えるものですが、温度が一定以上でないと機能しません。

検査前にはエンジンを始動しておき、要すれば少しアクセルを踏み回転数を上げておき、エンジンや触媒をしっかりと温めた状態にしてから検査を行うと良いです。

アイドリング学習の完了

久しぶりに乗る車や、バッテリーを外していた車、バッテリーを交換したばかりの車両は、エンジンコンピューターがリセットされており、排出ガスの学習が完了していないことがあります。

暖気後に10分以上アイドリングでおいておくことで学習完了する車が多いです。
エアコンはランプ類の電気負荷はOFFで実施します。

エアクリーナー・スパークプラグやコードの点検

エアクリーナーの目詰まり、スパークプラグのギャップ量は事前に点検しておくべきです。

いずれも消耗品ですので、エアクリーナーの目詰まりやプラグのすき間が拡大していたりケーブルやコイルにリーク跡がある場合は排出ガスに影響が出るため交換や調整などの対応が必要です。

メジャーな車種のエアクリーナーやスパークプラグはカー用品店やディーラーなどでも在庫があることが多いです。

それでもダメなら

ここまでの処置をしても改善しない場合、エアフローセンサー、O2センサーや触媒の破損・劣化などが考えれれます。
故障した際は、多くの場合警告灯が点灯し気づくことが出来ると思いますが、稀に警告灯が点灯しないレベルで故障していることがあります。

キャブレター車の場合

旧車のようなキャブレター車の場合、調整が必要になる場合が多いです。
燃調、点火時期など微調整が必要になることから、できれば自分で調整をせずにプロに任せた方が良いです。テスター屋さんにも調整に詳しい人がいるかもしれません。

CO/HC検査なので、薄めのセッティングにすれば改善傾向にはありますが、薄すぎるとエンジン破損につながることがあるため、CO/HCテスターで数値を見ながら調整する必要があります。

調整ネジ位置など事前に資料があるとスムーズですね。

ディーゼル車

ディーゼル車の検査は、黒煙と粒子状物質の割合を調べます。

最近のコモンレールディーゼルの場合調整はほぼ不可です。

エンジンをしっかり温める

ディーゼル車もエンジンをしっかり温めてから検査を受けることが重要です。

検査の前に一度しっかりと空ぶかしをしておくことで、排気管内部にたまった余計な黒煙などを排出できます。

噴射量補正(学習)の実施

車種によっては、燃料噴射量の学習を定期的に行う事が指定されていることがあります。

メーカー指定の手順で噴射量補正(学習)を行う事で改善されることがあります。

車種により、専用の診断機が必要な場合や特定の操作で実施できる場合があります。

燃料添加剤

市販の燃料添加剤に黒煙防止剤というものがあります。黒煙防止剤を点火して内部をクリーンにしてみることも良いかも知れません。

燃料に点火してから、回る迄しばらく走行する必要があります。
定期的に添加することで、より効果的になります。

旧型車の場合

旧型ディーゼルの場合、ポンプ調整で改善することがあります。
ポンプ調整は技術を要するため、素人が手を出すべきではありません。専門知識のあるところに依頼しましょう。
デンソーなどディーゼル専門のサービス店もあります。

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